緋ニッキ

東京近郊のTRPGプレイヤー緋のブログ。トーキョーNOVA THE AXLERATIONのシナリオ、ダブルクロス等のダイスアプリ、Skypeオンセのノウハウ等を公開しています。

ネヴァーウィンター・キャンペーン 第15話「大裂溝」

黒野さんDMのD&D 4th ネヴァーウィンター・キャンペーンの15話です。

ネヴァーウィンターを圧迫する呪力を停止させるため、大裂溝へと侵入した冒険者たち。今回はアボレス主権国との戦いです。DMは今回は「不浄なる暗黒の書」から集めた選りすぐりのトラップですとセッション開始前に言っていました。どれほどのものか、喰らってみよう!

ダンジョンズ&ドラゴンズ第4版 サプリメント 不浄なる暗黒の書

ダンジョンズ&ドラゴンズ第4版 サプリメント 不浄なる暗黒の書

 

 

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パーティー

各キャラクターの詳細は割愛。

  • アシュタール/指揮役(アーデント) PL:夏瀬さん
    壮年の男性。テーマはネヴァーウィンター・ノーブル。
  • プラチナ/制御役(ブレードダンサー) PL:はたはたさん
    ピクシーの少女。テーマはハーパー・エージェント。
  • ベアトリス・ウィンターホワイト/防衛役(ソードメイジ) PL:緋
    エラドリンの女騎士。テーマはイリヤンブルーエンのフェイ。
  • ギルターク・ヴァーリン/撃破役(ローグ) PL:妖くん
    ドラウの傭兵団、テーマはブレガン・ドゥエイアゼ・スパイ。

そこには呪文荒廃の研究を進め、ネヴァーウィンター市に壊滅的な影響を与えるアボレス主権国があった

ミドルフェイズ1:異形の霧

大裂溝の奥へと侵入した冒険者たちは、自然の鍾乳洞であった進入経路が、人工的に作られた(異形の精神に表現されたものであったとしても)区画へと切り替わっていくのを感じた。その区画には、冒険者たちの侵入に気づいたアボレス主権国の勢力(冒険者たちにはこの時点で実態はわからない)が、待ち構えていた。

大裂溝の進入口近くで苦戦をしたフックボラー(カメと鳥を掛け合わせたような外見の獣)と荒廃マインドフレイアに加え、緑色をした霧状の何か蠢いている。霧は風によって動いているのか、毎ターンランダムに移動している。

下記の画像は霧を避けながら狭い区画で密集して戦う冒険者たち。その後霧は画面下方のスペースまで近づいたが、冒険者がそこに入ることはなかった。おそらくDMの目算ではフックボラーが霧の中に投げ込む(前回ベアトリスが崖下に投げ込まれた)公算であったと考えられる。危ないところだった。

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ミドル2:地下墓地の存在

次は、玉座に鎮座する腐食した外套を身に着けた骸骨が静かに座っているスペースだった。部屋に入った時点で戦闘が開始されるものの、彼は何も仕掛けてこない。アシュタールが語りかけると反応が返ってくるが、友好的な反応を得るには高い達成値が必要で、成功する確率は低い。

ベアトリス「ならば壊すまで」

ベアトリスが近づいて、ライトニング・ルアーで手繰り寄せにかかる。しかし、強制移動は完全無効化されており、効果はなかった。そして、骸骨の指から分解(ディスインテグレート)の光が迸る。ベアトリスは消し飛び、消滅した。

プラチナ「ベアトリスを元に戻せ!」

骸骨「塵に返したものを元に戻すことはできない」

続いて、プラチナが光に包まれて消滅した。DMがダイスを振り、マップを広げると、プラチナは下記マップの右下の区画にテレポートされていた。骸骨が使うのは偽りの分解。プラチナはテレポートで隣の区画に移動させられ、ベアトリスはその場で透明化をされていただけだった。これがやりたかったのだと、DMは良い笑顔でPLを見ている。

テレポートで石の中に送られることを避けつつ、冒険者たちは速攻で骸骨を倒した。骸骨は罠の一種で、HP自体は高くなかった。

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ミドル3:地底湖のヒュドラ

トンネルを抜けると、不浄な光や匂いの立ち込める地底湖があった。地底湖には古びた橋が設置されていたが、冒険者たちが近づくと水棲のフェン・ヒュドラが餌を見つけたような様子で行く手を遮る。単独・大型の大怪物だ。

行動値の関係でプラチナだけが突出する形になるが、ヒュドラの突進で橋に次々と穴があき、橋は崩落した。しかし、フェアリーであるプラチナは水面で浮遊するに留まる。その後地底湖からフレッシュ・イーター・シャークが追加されるが、後方の島を拠点として敵を削りきり、冒険者たちが勝利した。

崩落した橋の奥からは、声低い泣き歌のような音が零れている。その声はこれを聞く異形でないものにどうしようもない不安を与えるものであった。

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クライマックス:青火の大釜

最奥には、より青みがかった地底湖があった。歌声の正体はアボレスであった。彼らは歌声により呪力を操作する研究をしており、呪力を一際放つクリスタルを操って、研究を繰り返している。クリスタルの奥は何ともつかない世界へとつながっている。

アボレスに捕らえられたクリーチャーたちは、あぶくに入って水中に浮かんでいる。彼ら被験者たちは、暴れもがき、疲れ果ててぐったりとしている。ここは、アボレス主権国の中枢である研究施設であるが、冒険者たちには邪悪そのものにしか見えない。

アボレスたちからは知性を感じるが、交渉はとてもできない。冒険者たちはアボレスたちをネヴァーウィンター市の異常の根源と見て、攻撃を始め、戦闘となった。

敵の前衛はアボレスによって操られているファウルスポーンたち、後衛はアボレスである。マップ上の謎の地形は加速/減速、瞬間移動などの力を生じるオブジェクトで、魔法学の判定で操ることができる。中央の呪力の塊からは、定期的に呪力が迸っており、近くにいる“異形”起源ではない存在にさまざまな影響(触手が生えてきたり、さまざま。致命的なものもある)を与える。

アボレスたちは前衛が時間を稼ぐ間にマップ上のオブジェクトで冒険者たちを転移させ、呪力によって攻撃を行う戦闘プランを立てるが、マップ側面を回りこんで大打撃を与えるストライカーのギルタークの活躍により、冒険者たちが勝利した。

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エンディング:崩落

冒険者たちがアボレスを打倒し、呪力を鎮めるのと同時期に地表にて、ネヴァーウィンター市の軍隊が大裂溝を覗き込んでいた。彼らは大裂溝に発破をかけると、中央にいるディーフリングの商人モルダイ・ヴェルの合図を待つ。

兵士たちが冒険者たちが踏み込んだ後なのに大丈夫かと確認すると、モルダイ・ヴェルは人のよさそうな顔で告げる。

モルダイ・ヴェル「これも作戦です。彼らの犠牲を無駄にしないためにも、必要なことです」

それでも動かない兵士たちをドワーフの暗殺者ファヴリアのナイフが脅しつける。発破に火が付けられ、大裂溝の地下区画は崩落した。これにより、アボレス主権国は消滅した。

クリスタルの奥にある時空の歪みを除いて、冒険者たちにも逃げ場はなかった。

「行くしかない」

彼らは意を決して時空の歪みへと飛び込んでいく。

次回へ続く!