読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

緋ニッキ

東京近郊のTRPGプレイヤー緋のブログ。トーキョーNOVA THE AXLERATIONのシナリオ、ダブルクロス等のダイスアプリ、Skypeオンセのノウハウ等を公開しています。

グランクレスト・「七つの大罪」 キャンペーン本編 第3話「その歩み、誰がために~後編~」

夏瀬さんGMのグランクレスト・キャンペーン第3話後編です。

セブン・シン帝国の帝都に資源を運搬したラオグスト。シン帝都には様々な人物がいた。彼らと話、ラオグストが大きな決断をする話でした。NPC多くて面白かった!

【登場NPC

  • ラオグストの妻シセル
  • ラオグストの息子フィリオ
  • シセルとフィリオを陰ながら守るメイドアマンダ
  • 暗君と呼ばれる現在のシン皇帝
    背は低く、体格も並以下だが聖印の力は本物である。武芸十八般のため獲物は選ばない。道楽へ異常に入れ込む暗君。 
  • 皇帝シンの実弟である王弟デリット
    文武両道の偉丈夫。 病で成人まで生きられぬと言われた兄に代わって皇帝になるはずであった。獲物は槍。
  • “強欲伯爵(グリード・カウント)”アイオン
    七君主。伝統や誇りを重んじる国を治める、穏やかな美丈夫。
    双剣の使い手で智謀にも長けている七君主のリーダー的存在。
  • “傭兵王(プライド・カウント)”ベルム
    七君主。またの名を傭兵王ベルム。帝国全土で最強と噂されている。 身長はゆうに2mを超え、獲物は大剣を好む豪傑。趣味は決闘。
  • 大貴族ドミナス・ブランギース侯爵
    データブックに記載の大貴族。夢を叶え帝都の夜の実質的な支配者となっている点のみが異なる。 
  • トゥーラ・アームズ
    帝国内でもっか頭角を現している商人。かなり強引なやり口だが評判はいい。ドミナス侯爵とつながっていた。

 

■初期設定・パーティー

初期設定、各キャラクターの詳細は下記参照。

  • “憤怒の騎士”ラオグスト・タウラージ ロード/キャバリアー PL:粥さん

    壮年の男性。タランの街を宵闇の魔神から救った領主。皇帝の意思を探るために資源を持ち、帝都までやってきた。

  • バシリオ・シスラエール アーティスト/ドラゴン PL:しのさん
    シスラエール最後の竜。ラオグストに命を救われ、彼の戦士となることを誓う。ラオグストの妻子の安寧を願っている。

  • エリザベス・バートリー  メイジ/サイキック PL:緋
    バートリー商会の武器商人。ラオグストをセブン・シン帝国への反乱へと誘う。

  • 艦長 投影体/オルガノン PL:黒野さん
    混沌を駆逐するために建造された超時空戦艦のAI。エリザベスとの契約に基づきラオグストを支援する。

前回までのあらすじ

セブン・シン帝国の中枢までたどり着き、シン皇帝への面会の機会を得たラオグスト・タージ。自らが集めた資源を皇帝に直接献上することと引き換えに、何を得、そして、失うのか。

今回予告 

帝都へとたどり着いた一行。
資源を見た皇帝は大変に喜び、直々に労いの言葉をかけると言う。
その場までしばし期間があった。
つかの間の休息。
そこへ現れる様々な人物。
ラオグストはいかなる選択をするのか。

 グランクレストキャンペーン第二部 三話
 「その歩み、誰がために~後編~」
 混沌(カオス)を治め、聖印(クレスト)に至れ。

オープニング1:ドミナス・ブランギース

彼にとっては報告書に目を通すことが日課だった。ドミナス・ブランギース、セブンシン帝国で夢――影の支配者となることを叶えた彼はこの国の危険の兆候を逃さない。

「ラオグスト領が成長し、国内の軍事バランスが揺れている。ライアス失脚はいい気味だった。だが、煉獄ですら押さえられない領主は歓迎できない。たった一人の力が巨大な組織の屋台骨を崩すことなど、数限りなくあったのだから」

下卑た笑顔の武器商人が顔を出す。トゥーラ・アームズ。暗殺者と顔の聞く武器商人。

「長い関係となりますな」

「まず、将を射んとすれば、まず、馬を射よ。絡め手から押さえ込んでほしい」

「承知しました」

オープニング2:ラオグスト

帝都内では軍は分散され各拠点へ南京された。ラオグストは妻子を探してかつての生家などのゆかりのある地を周り、ようやく妻のシセルと息子のフィリオを見つけ出した。

この長い旅の間にバシリオ・シスラエールは息子と呼ぶ関係となった。フィリオと仲良くしてくれると良いのだと願っていたが、問題なく意気投合していた。

「兄さん、話を聞かせてよ。一緒にキルシェの世話をしよう」

妻のシセルと現状を語り合うラオグストにメイドのアマンダが耳打ちする。

「とある組織が凶手を雇いました。シセル様とフィリオ様を組織的に狙っている様子です。今のところ、数以外はすべて此方が優っておりますが」

「無用の争いは避けたい。早くこの地を立ち去るようにしたいな」

 

オープニング3:エリザベス

 七君主の将校用にあてがわれた一室にエリザベスは軟禁されていた。といっても、商いに問題はなかった。 袖の下という、もっとも効果的な手を打ってある。
 だが、魔術師としての側面が少々煩わしい事態となっていた。こちらは金でどうにもならぬエーラムが、あらゆる理由で呼び戻そうとする。エーラムにいる帝国派閥の仕業だろう。現皇帝がグランクレストを発現させる、と言っている連中だ。大方、ラオグストから自分を引きはがしたいのだろう。だがこっちには契約という名目がある。
J・ロウライト「良いんですか?エーラムからの手紙を封を開けず放置して」
Jは武器の手入れをしながら言った。ボディーガード兼お目付け役としての腕は申し分ない。

「知りませんよ?グライフ・アルティナス(ルール1、P318)が来ても」

「だったら新製品のテストをするだけさ」
 目下の課題はひとつだ。懇意にしている貴族が他の商人からも売り込みを受けて、どちらと取引するか悩んでいるという。 相手は帝国内で急速に勢力を伸ばしているトゥーラアームズ。名前からして武器商人を連想するが、なんでもござれのよろず屋らしい。
 その総責任者であるドナートに招待されている席がある。武器商人は単に武器を売るだけではなく、武器を使うことも商売にしている。裏ごとにどちらが慣れているか、見せ付けてやるのも悪くはない。

オープニング4:艦長

 艦長室に宮廷魔術師のターシャが訪問してきた。相談ごとがあるとのこと。

「あくまで友人の話ですが、彼女は友人を見張れといわれ、どうしたらいいかが決められないようなんです」

「同種を見張れといわれても私ならやるだろう。私が下士官で現場の兵士を見張れと言われたときも任務はやり遂げたよ。その友人に伝えてくれたまえ、監視と思うな。自分で決めろ」

「友人、エリザベスはエーラムから監視対象になっています」

「それは彼女の問題であって、君が思いつめる話ではないだろう。大丈夫だ。彼女ならうまくやる」

「そうですね」

ターシャは薄く笑い、退出した。

オープニング5:ラオグストとシセル・フィリオとバシリオ

 

シセルはラオグストに礼服を手渡した。

「今年の礼服は大事だろうから、一人分だけでも用意したの」

シセルは自分の礼服を売り、ラオグストの礼服を揃えたのだろう。

「また来るときには、お前の礼服を用意するよ」

ラオグストの息子フィリオが、バシリオの手を引いて大声で伝える。

「遊びにいこう!」

メイドのアマンダはシセルとフィリオを護衛しているが、フィリオとバシリオはバツが悪い顔をすると、街へと逃げ去った。街では貴族の子息とそうではない子息での喧嘩に巻き込まれたが、そこで貧しい少年たちのリーダー格の少年ゼンは意気投合し、彼らの秘密基地を案内された。

「この場所は大人たちには秘密だよ」

この場所で後ほど激しい戦闘がおこることは、まだ知る余地はなかった。

ミドル1:“傭兵王”ベルム

ラオグストの元に傭兵王ベルムが肉と酒を持ちこみ、再開を祝した宴席となった。

ベルムが言う。

「実はな俺を呼んだのはシン皇帝なんだよ。俺はラオグストとの一騎打ちの決着がついているとは思っちゃいない。チャンスがあればいつでも仕掛けようってハラさ。だから、けん制のために俺を呼んだんだろうな」

「とはいえ、それだけじゃ儲からない」

「わざわざ帝都になんざ来たのは、魔術殺しの暗殺者のオファーがあったからさ。狙いはお前じゃないが、知っているヤツでもある」

「何でそこまで教える?」

「こっちにつくのも飽きてきたのさ。ラオグスト、お前が皇帝を倒したいってんなら力になるぜ」

「私は皇帝陛下と話しにきただけだ、ベルム」

「覚えておけ、俺はお前の味方だ。但し、無事生還したら、本気で俺と決闘してもらうぞ」

「タランに逃げ込むことにするさ」

ミドル2:“トゥーラアームズ”ドナート

エリザベスはドナートの招待に応ずることとした。ドナートの家での晩餐は、天井裏に隠した弓兵、床下の近接兵。完全にエリザベスを殺すつもりだ。

「どういうつもりでこんなことを?」

「商売敵の小娘に力の差を教えてやりたかっただけですよ」

「そんなつまらない理由なら、ただ制圧するだけでいいかな。いくよ、艦長!」

敵は8体+増援4+増援4。敵の中には一人で5回の魔法詠唱を行い、合計達成値が高い場合は魔法を失敗させるという“魔法殺し”の煉獄がいる。それでも、14レベルとなった冒険者たちの敵ではなかった。多数攻撃の雨でほぼ一方的な展開となった。

f:id:redman_jp:20150823160837j:plain

「黒幕を教えていただこうか、ドナート殿」

「ドミナス・ブランギースだよ。お前たちにはどうすることもできない。それより私をどうするのだね?」

「闇の中に消えていただくんだよ、ドナート殿」

“トゥーラアームズ”ドナートは“消えた”。

ミドル3:王弟デリットとの密会

王弟デリットが招待したのは完全に貸しきられ、高度なセキュリティに守られた施設だ。王弟デリットは精悍な偉丈夫で、武人でもある。ラオグストとしては組し易い相手だ。そこにデリットは告げる。

「短当直入に言おう。兄のわがままに苦労しているな。力になるぞ」

「なぜそのようなことを」

「道楽や酔狂なら許せる。それだけに力を入れなければ。でも、シン皇帝のやり方ではこの国の資源は枯渇し、国の形を保つことすら難しくなるだとう。私はそれを止めたい」

「今の帝国を憂う同志として、革命に力を貸してほしい。24の都市国家が同意してくれている」

「私を買ってくださり、ありがとうございません。皇帝陛下をお諌めするためにここにきました。革命に参加するためではございません。他言せぬゆえ、お気遣いなく」

「もし私が皇帝であったなら、気を変えることができたかもしれぬな。もし、私が皇帝になれたなら、言うがいい。いつでも歓迎しよう」

ミドル4:鷹狩り

鷹狩りの場にて、“強欲伯爵(グリード・カウント)”アイオンの馬がラオグストの横に並ぶ。

「こういう場でなくば話ができなかった」

「デリット公に話を通したのはアイオン卿でしたかな?」

「デリット公に見出されたのか。私ではないが、協力はできないのか」

ラオグストは頷かない。

「私は覚悟している。民のためというだけでは大儀が成り立たないなら、成り立つ大儀を見つけてやろう。お前がシン皇帝に何を言わんとするのかはなどは聞かない。ただ、相手は将来の禍根は除いておくと考えるだろう」

「口がすぎる。私は皇帝に理解を訴えるのみだ」

「この期に及んでまだあの男に忠義を示すか。いつか、取り返しのつかない事態を招くぞ」

「そうだとしても、私はやるべきことをなすまでだ」

「皇帝が心を入れ替えることがないとは限らん。楽しみにしているぞ」

ミドル5:謁見前

ラオグストがドミナス・ブランギース侯爵と謁見前に立ち話をすることとなった。

 

「あまり民草に肩入れするものではないぞ」

エリザベスが割って入る。

“トゥーラアームズ”ドナートを炊き付けたのは貴方か?

「そんなことはしないさ。彼はどこに行った?」

「武器商人同志で心行くまで会話しました。貴方のことも聞いていますよ」

「・・・フン。縁があればまた会おう」

ミドル6:シン皇帝との謁見

シン皇帝の前にはセブン・シン帝国の7君主のうち実に3人まで集まっていた。全員が曇った表情をしている皇帝がラオグストをねぎらう。

「久しいな。運搬、大儀であった。あれほどの木材はない。あれを見るだけで寒さに凍えた民草の心まであったまろう!」

この国が荒れた元凶、暗君の姿がそこにあった。ラオグストが告げる。

「シン皇帝よ。よろしいですか。タランはもともと豊かな国ではなかった。お持ちした木材は彼らの命を振り絞って得た財産です。これ以上の搾取はお止めください」

謁見の間がざわついている。

「それでは余にどうしろと言うのか?」

「美を愛でるのではなく、民を愛でていただきたい。それができなければ、国家の守り手たる皇帝とは言えますまい。私以外にこれを告げたものがいないことが、この国が腐敗している証拠ともいえます」

「そうであるか、ドミナス?」

「おそれながら、皇帝の意向に反するものなど他におりますまい」

「そうならば、言葉で通じるもどないのでしょう。せめて、先々代からいただいた、聖印をお返しさせていただきたい。御許を離れ、民のために力を尽くしたい」

事実上の反逆宣言であるが、皇帝は頷いた。

「セブン・シン帝国の広大さに比べれば、タランの街など失っても何も変わらないだろう。そして、聖印の返却を許す」

ドミナスたち、皇帝派の貴族たちがざわめく。事実上の反逆でもある。

「この場はラオグストの祝いの席である。今までご苦労だったな」

「ありがとうございます。失礼いたします」

「この場は仕舞いとする」

ミドル7:クライマックス

 

ラオグストの館に戻るとフィリオとアマンダの姿が消えていた。彼らは秘密の隠れ家に集まり、謎の組織に襲撃を受けていたのだ。

ハンド、レフトフィンダー、ライトフィンガーと呼ばれる暗殺者を含め、271人の暗殺者がラオグスト以外のものを殺そうとし、クライマックスの戦闘となった。攻撃は激しく、ディフェンダーのバシリオの残HPが非常に少なくなったが最終的に冒険者たちが勝利した。

f:id:redman_jp:20150712160520j:plain

エンディング1:黒幕

生存したハンドに首謀者を問い、結社と呼ばれる犯罪結社の長ラザール・ミルバートン(データブックp.82)の依頼でこの犯行が行われていること、ラオグスト以外を攻撃するように支持されていたことを特定した。

エンディング2:逃亡

遠くでラオグストの館が燃えていることがわかった。いまやここは敵地で一国も早くタランの街へと戻らなければならない。全員が2回の天運判定を行い、失敗した人は死亡判定という大きなペナルティの伴う判定であったが、今回は全員無事であった。

彼らがタランの街にたどり着けたのか、たどり着いたとして、この先をどうするのか。

今の時点で明確な答えはみえていない。次回へ続く!