緋ニッキ

東京近郊のTRPGプレイヤー緋のブログ。トーキョーNOVA THE AXLERATIONのシナリオ、ダブルクロス等のダイスアプリ、Skypeオンセのノウハウ等を公開しています。

ネヴァーウィンター・キャンペーン 第一話「廃都の陥穽」

黒野さんDMでD&D 4th ネヴァーウィンター・キャンペーン・セッティングを基にキャンペーンを遊んだよ。

超楽しかった。遊んだら、ネヴァーウインター・キャンペーン・セッティングを読むのが楽しくなった。情報量多すぎだよ!

後で振り返るだろうと考え、プレイ記録を残します。 

 キャンペーンハンドアウト

反ネヴァレンバー市民達によるレジスタンス「アラゴンダーの息子たち」 
そのリーダーであり、伝説的なハーパーエージェントであったキムリルの死から全ては始まる。 
冒険者達はその死の現場に居合わせ、ネヴァーウィンターの各勢力から狙われる身の上となった。 
生き延びて目的を果たす為には、協力しこの窮地を切り抜けねばならない。 

ギルターク・ヴァーリン 男性 クラス:ローグ 種族:ドラウ PL:妖くん

キャンペーン・テーマ:ブレガン・ドゥエイアゼ・スパイ(ドラウの傭兵団の密偵)

嵌められた。 
氏族の敵と教えられた標的。だが、君の足元で血の海に沈んでいるのは先代ヴァーリンの母長だった。 
裏切りを旨とし礼賛する蜘蛛神ロルスの都、メンゾベランザン。そこに蔓延る策謀の網に、ついに君も絡め取られたのだ。 
君は尖すぎた。有能すぎた。 
ヴァーリンの一族は君という刃を有効に振るったが、その一方であまりに鋭利なその刃を畏れ、持て余しつつあったのだ。 

君がどうやって生き延びたのか、それを語れば幾夜を費やしても足りまい。 
家督を継いだ妹は君の鋭さを畏れたが、本気になった君がどれほど鋭利な刃になりうるのかまでは把握していなかったのだ。 

ともあれ君はメンゾベランザンを。アンダーダークを踏破し、ジャーラックスル率いるブレガン・ドゥエイアゼの一員となった。 
ジャーラックスルは君という刃を愛した。君は彼の命でソードコーストを縦横に飛び回り、北はアイスウィンド・デイルから南はバルダーズゲート、 その果てのアムンの地までを踏破した。そして今また、君に指令が下る。 

「キムリル。この女が鍵だ。彼女と接触し補佐しろ。どれだけの勢力がこの街に侵入しているか、探りだすんだ」 

だが、任務についた君が見たのは彼女が副官の刃を受けて死ぬ、その瞬間だった。 
キムリル。彼女は何かを掴んでいた。それを探りだす必要がある。 

ベアトリス・ウィンターホワイト 女性 クラス:ソードメイジ 種族:エラドリン PL:緋

キャンペーン・テーマ:イリヤンブルーエン・ガーディアン(妖精郷からの帰還者。同胞の殺人犯を見つけだし、ニュー・シャランダーとネヴァーウィンターの戦争回避を目指している)

オリリエンは言う。シャランダーの都に踏み入った者、高き樹冠から見渡す限りに存在する不届き者達に分け隔てなき死を。 
ベアトリスは言う。裁きは盗人にのみ下せば良い。我等は血に飢えた民ではない。 
エムレイは言う。父たるコアロンとてグルームシュの神の片目を持って贖わせたではないか。 
我等は気高き戦の流血から生まれし者。シャランダーの領地に足を踏み入れし者には血でその代償を払わせるべきだと。 

紛糾した会合の後、蛍のように樹間に漂うフェイの火に目をやりつつ、ベアトリスの姉であり、イリヤン・ブルーエンのフェイたちの指導者でもある、メリサラ・ウィンターホワイトは言った。 
皆の気持ちもわかる。だが、我等はかつての強さを持たぬ。 
いたずらに戦いに逸れば、待ち受けるは滅びのみ。 

見るべきであり、耳を傾けるべきである。 
君は配下を率いてネヴァーウィンターに入った。 
北方の全てが集うと言われる街に。 
はたして成果はすぐに上がった。キムリル。レジスタンスの指導者として知られる女。 
この女が鍵だ。だが、新たな手がかりを掴んだとの報告を最後に、配下は連絡を絶った。 
駆けつけた君が見たものは、血の海に沈む同胞たちの遺体。 

今や君は1人となった。何が信用できて、何が信用出来ないのか。 
一つ判断を誤ればそれは死につながる。 
この街はフェイの諸侯が集う宮廷と同じくらいに危険で、油断がならない場所だった。 

キムリル。彼女に会う必要がある。

 

“幻王”アシュタール 男性 クラス:アーデント 種族:ヒューマン PL:夏瀬

キャンペーン・テーマ:ネヴァーウィンター・ノーヴル(ネヴァーウィンター王家の新の継承者)

旅の詩人達がアシュタールという名の男を探しまわっている。 

その知らせを聞いたのは三月ほど前の事だった。 
次にそれを聞いたのは先月のこと。 
そして3週間前、立ち寄った先々の旅籠にアシュタールに宛てた言伝が残されるようになった。 

幻王を求める者あり。 

何者かが君を捜している。 

そして今、君の手に文がある。 
三日月と竪琴を象った印章が押された手紙。 
「貴方にこの手紙を渡すために、この三月を費やしました」 

差出人の名はキムリル。失われたネヴァーウィンターの街でアラゴンダーの名を掲げ戦う女。 
レジスタンスの指導者。 

「貴殿の継承すべき正当なる遺産についてお話したい 」 

手紙には、ネヴァー城の中庭が落ち合う場所として指定されていた。 
「罠かもしれません」 
旅籠の主人が言う。この男は君に命を救われて以来、アシュタールの忠実な親派となっていた。 
ソードコーストの各地に、この男の様にアシュタールの為に命をもかける男達がいる。 
荷運び人足、旅籠の主、旅商人。彼らのネットワークが君を支えていた。 
目に見えることのない、もう一つの王国。その、幻の王が地上の王国へと帰る時が来た。 

プラチナ 女性 クラス:ブレードダンサー 種族:ピクシー PL:はた×弐

キャンペーン・テーマ:ハーパー・エージェント(ネザリル帝国の侵略を阻止するために暗躍する秘密組織ハーパーのエージェント。裏切りに巻き込まれた組織の信用を取り戻そうとしている)

テルクエッサーにのみ許された刃の歌を何故キムリルが君に教えたのかは判らない。 
彼女が愛したのは自由だった。故郷を出たのも、ハーパーになったのも、アラゴンダーの息子たちを率いていたのも自由を愛するが故だ。 
自らが育てることになった子に、それを掴みとる力を与えたかったのかもしれない。 

ハーパーは影を歩む。エージェントであることを他者に明かしてはならない。復興者ネイアルローンが ネザリルの暗殺者の手にかかって以来、古の掟が蘇っていた。 

だからキムリルに呼び出され、ネヴァーウィンターでレジスタンス活動に身を投じた時も、お互いの関係を明かさないように注意を払う必要があった。 
この地のハーパーのネットワークは少人数でかろうじて維持されている。 
余計な危険を呼びこむ訳にはいかなかったのだ。 

それが災いしたのかもしれない。 
あの恐慌の瞬間、キムリルが何を考えていたのか、何故あのような事をしたのか。 
君にはわからないままだった。 

キムリルの形見を握りしめながら、君は考えた。 

『ブラックレイク地区。酒場”千の顔の家”。トラム』 

この時のために教えられていた緊急の連絡先。なんとしてもこの凶報を届けねばならない。 
愛する人の亡骸を前に決意を固めた時、君はこの場にいる生者が君1人ではないことに気がついた……。

ネヴァーウィンターキャンペーン第一話 「廃都の陥穽」 

何者にも気を許すな。 

遭遇1:謎の襲撃者

ネヴァーウィンターのハーパー・エージェントの指導者、キムリルの突然の裏切りと死。

キムリルの死体を前に呆然とするプラチナの前に、キムリルを探して三人の人物が訪れた。

ドラウの傭兵団ブレガン・ドゥエイアゼの密偵ギルターク。彼の目的は、死亡したキムリルを補佐すること。

イリヤンブルーエンのフェイ、ベアトリス。彼女の目的は、同胞を殺した殺人者を見つけ出すこと。

“幻王”アシュタール。彼のの目的は、ネヴァーウインターの幻王として、この地の未来(復興か滅亡か)を見定めること。

運命の邂逅を果たす冒険者たちに、キムリルを暗殺した者の仲間たち(と思われる集団)が襲撃を仕掛けた。

遭遇2:下水道

襲撃を切り抜けた冒険者たちに追っ手が迫る。

キムリルを埋葬する時間はない。

プラチナはキムリルのハーパー・ピン(ハーパー・エージェント固有のマジックアイテム)を持って行くことしかできなかった。

選択肢は、下水道への逃亡しか残されていなかった。

下水道はブラックレイク地区のギャング団、死鼠団のアジトになっており、ワーラットと鼠たちが愚かな遭難者たちからすべてを巻き上げようと待ち受けていた。

この遭遇でギルタークが2ストライク(死亡セービングスローを2回失敗)。

アシュタールとベアトリスがスライディング(疾走)して、治療ロール。

なんとか成功して切り抜けたが、3人が“汚穢熱”に感染した。

セービングスローの結果、ベアトリスは病気の進行が続いている。

遭遇3:廃教会

下水道はブラックレイク地区の廃教会に繋がっていた。

しかし、廃教会はアンデッドの巣窟となっていた。

エンディング:千の顔の家

アンデッドたちを切り抜け、冒険者たちは扉を開ける。

扉の出口はブラックレイク地区で人気の酒場、“千の顔の家”の前だった。

大災害で経営が傾いたファッション・ブティックを改装したこの酒場は、ハーパーたちのたまり場で、店主のセリスもハーパーだ。

下水道をくぐりぬけ、疲れきった冒険者たちを暖かく迎えるセリス。

しかし、彼の兄、新たなハーパーの指導者であるトラムは、プラチナに言う。

「お前のようなハーパーは知らない。お前が何故、ハーパー・ピンを持っている?」

次回へ続く!